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投稿実験レポートNo.248
沖縄を探検しよう!



投稿文章

  理由:流れでこんなことに(゜o゜)
参加者:自分自身+いとことそのお友達たち。



 2002年の春、17歳の僕は、一人で沖縄の親戚を訪ねることになりました。
 温暖(少し暑いくらい)で、故郷、京都の西端よりはるかに美しく感じる沖縄に、どっぷり浸っていたときでした。

舞衣:「ひさしぶりに、ガマにでもいこう!」

 という叫びが聞こえたのです。
 ちなみに彼女は、いとこで15歳のぴちぴちギャルです。

 そこにいた舞衣の中学時代の友人たちも乗り出し、舞衣の妹のはるか(あらまぁ〜本名になっちゃった(-_-;))と総勢11名で、彼女の家から自転車で十分ぐらいのところにある、ガマへと向かいました。

 ガマとは、沖縄の天然でできた洞窟です。
 涼しくて、ヤドカリもいて、思わぬ快適さなのですが…。
 ガマはその昔、太平洋戦争の沖縄戦では、防空壕や指令所代わりに利用され、自決した方々や、病気や怪我や衰弱で亡くなった昔の方々の遺骨と遺品がうじゃうじゃあるのです…

「辞めような〜。舞衣」
舞衣 「大丈夫!取り憑いたら虎ちゃんを、墓に閉じ込めとくさ〜?」

 亀甲墓に閉じ込められるのは、はっきり言ってごめんです!!!

 かくして、強制的に入れられ、七本の懐中電灯を持ち、11人は複雑な洞窟の中へ。
 舞衣と舞衣の友達の殆どは道を丸暗記してるみたいで、何も知らない僕、また現地人なのに知らないはるかがつける格好になってました。
 15分ほどで、すこし広くなっている場所に出ました。
 20畳くらい?(うちの作業場ぐらいだった…)

「広めのリビングルームみたいやなぁ〜。」
舞衣 「ここは野戦病院やったさ〜☆(^。^)」
「\(゜ロ\)(/ロ゜)/」(←混乱してます)

 その時、舞衣の友達が、

舞衣:「舞衣、舞衣!またボタンと骨落ちてたさ〜」

 と、楽しげに骨とカーキ色のボタン(軍服だ、絶対!!)を持ってきたのです。

虎:「(T_T)それだけは視界に入れんといて、頼むわ。」

 そう言い残し、卵スープを口から垂れ流しました。
 ちなみに、あの骨、大腿骨だと思います…。

 時が過ぎ、やっとこそさ、よくみると、時々、白骨の転がる環境にも慣れ親しんだ頃、

 舞衣:「もう、帰ろうか。」

 と、言い出し、帰宅の途に。
 また、一番後ろは、道の分からない二人だったのですが、その時、

「キャッ!!」

 と、悲鳴が!!

虎:「なんや!」

 と、後ろを向くと、はるかがこけている。

   虎:「大丈夫かいな。血出てるやん。」
はるか:「大丈夫!」

 舞衣の友達で、大人しい目のみっちゃん(看護学校を志す女子)も来て、

みっちゃん:「大丈夫?、はるかちゃん。」

 と、二人ではるかを立たせることに。

みっちゃん:「さてと……………」

 みっちゃんが、唖然としてしまいました。

虎:「どした…」
は:「…(半泣き)

 そう、舞衣たちに置いていかれたのです。
 三本の懐中電灯を残して‥‥。

虎:「みっちゃん、道分からんの?」
み:「ここきたの、初めてさ。」
虎:「…\(゜ロ\)ココハドコ? (/ロ゜)/アタシハダアレ?」(←錯乱してます)

 迷ってもいるようです。
 とにかく、思ったとおりに進んで行くことに。こけそうになりながらも、明らかに三人しかいないのに、誰かに足を引っ張られたりされながら。

 三十分が過ぎました。

虎:「ここ、どこ?」
は:「知らない」
み:「私も…」

 まるで、たこの八ちゃんのように、道が左右上下(洞窟なので、あるんです、上下の道)に広がったロータリー。
 無論、どこから入ってきたかすら、わかりません。

は:「私ら、このままここで白骨化するの?

 白骨死体が溜め込んである(死体置き場だったようだ)所で、しゃれを利かせないでくれ!!

虎:「アホか、山の反対側にでもでるんや!そしたら、糸満の街にでも出れるやろ!!」

 確証も無いけど、これぐらい言わないと、ここで白骨さんと霊たちと仲良くすることになりかねません。

み:「懐中電灯を一つ消そう!」

 みっちゃんの提案(懐中電灯の寿命は長くても二時間もないので、節約のため)により、懐中電灯の光は二つになり、ますます心もとない。
 今、ここにいるのは13歳、中二で足を怪我したはるかと、か弱い婦女子のみっちゃん…そして、僕こと、虎。
 おもむろに立ち上がると、

虎:「助けを呼びにいくわ。一時間して帰らんかったら、自力で行って!」

 そう言うと、僕は手っ取り早く、右斜め45度の道へと突っ込んで行きました…。
お  おぞましい、一人旅の始まりです。
 とにかく、手当たり次第に道に入り、歩き続けました。
 ナースキャップと頭部の白骨、モンペと猟銃が落ちていたのを見て、失神しそうになりましたががんばって歩きます…
 三人の命がかかってます!!!

虎:「こういう時は、歌うんや〜。よし!!『♪桃色の片想〜い(T_T)』中断」

 携帯はもちろん圏外。何も無いのだ。
 白骨と遺品とねずみと、水。それだけなのだ。
 そこを二十分ほど歩いたら…なにやら、ブーツか何かで歩いている音が…

虎:「日本兵や!!!!!!(゜゜)〜」
声:「おぉ、兄ちゃん、なに泣きかけてるさ〜」

 人間だったのです。
 R大の方たちで、ここには常に(!)遊びに来ているそうです。
 かくかくじかじか説明をすると、

大学生さん:「可哀相に!。で、その子どうさ〜?。かわいいか?」

 虎は、本気でこの大学生に殺意を覚えました。  まぁ、大学生さんの支援のおかげで、はるかとみっちゃんを救出でき、(はるかは怖さのあまり、おもらしして  いました)無事に、出れましたが…その外には…自転車が三台、置いてあるだけでした。

虎、みっちゃん、はるか:「舞衣あいつら、絶対殺す!


●結論
 戦争はいけないです。本当に、ダメダメです…。
 沖縄県さん、遺品と遺骨、もう少し整理してあげてくださいね。子供の遊び道具と化してますよ!!


●追伸
 舞衣たちはと言うと…

舞衣 「いやぁ〜、いいひんかったの気づいたの、家の前だったさぁ〜。探すのも面倒くさいし。」
「(T_T)」」


管理者の意見,感想

 ひさびさに訪れた田舎の洞窟の中で、4歳年下の足をケガした子と、か弱い婦女子といっしょ。
 シチュエーション的にはある意味絶好の機会な訳で、まさに男の見せ所‥‥。
 ‥‥と、考えるのは、無事に脱出した後からでしょうね。
 うーん‥‥、でも、せっっかくおいしい状況だったのにねぇ‥‥。

by 神楽坂博


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