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投稿実験レポートNo.278
郵便局留めの遺書(重さ100g)



投稿文章

 高校2年の秋。
 ・・・を無駄に過ごしていた友人が暇潰しに送りつけてきた遺書(のパチもん)。
 それを見てふと思いついたのが、今回の実験です。

●方法
遺書在中
と黒の達筆な字で書いた封筒を局留めにし、局員の反応を見る。


●必要なもの
  1. 遺書在中封筒(重量100g)←最低5通は欲しいところ
  2. ヒマな友人達(遺書の数)
  3. 白と黒の絵の具
  4. 大量のコピー用紙etc
  5. 送料


●実験
 10月11日。
 家に5人暇な友人を集め、徹夜で作業。
 友人A〜E(送りつける犯人・なるべくバラバラに住んでいる人が良)とわたし(郵便物を受け取りに行く役)の6人で実験作業を行った。

 まずは用意した大きめの封筒を裏面のみ絵の具で真っ白に塗る
 友人Aから「葬式に出す白黒の水引(?)を付けては?」との発言もあるが色々面倒そうなので却下。
 その間に、コピー用紙(A4)や厚紙等をきっかり100gの重さに揃え5組用意。
 白い絵の具が完全に乾いたら、上から黒の太線を引き葬式の垂幕模様にする。
 一時間後完全に乾いたので友人5名に一通ずつ、それぞれの筆跡で、

〒591−80○○
大阪府○市○○○丁○○○○郵便局留め
 ○○○○(わたしの名前)様

(黒の太い筆ペンで)遺書在中

 と書き、裏に住所、名前、電話番号を書く。
 郵便局から連絡が行くかも知れないので全て本物を使用した。(尚、実験に使われたのは全て府内住所)
 普段メインで使っている郵便局では流石にやり辛いので、宛て先には少し離れた郵便局を選んだ。

 5分後、妙に分厚い異常封筒が5通完成。

友人E 「シマウマみてぇ・・・」
友人B 「これ、なんかにひっかかったりしないよね」
友人D 「大丈夫だって!!(妙に自信たっぷり)」
友人C 「ほんまかい・・・」
友人A 「言い出しっぺは○○(わたしのアダ名)だから(私達は)大丈夫だってば」
わたし 「ま、出してくるのは皆だし〜・・・アハハハ(乾いた笑い)」

 一部の不安(含自分)を残しつつも家にお持ち帰りしてもらい、それぞれの家の一番近くの郵便局まで「出しに」行ってもらう。(※ちなみに本気で郵便局員が止めに入るかも知れないので親に了解をとってやりました。)
 何かコトが起こった場合、友人からすぐに電話が入ることになっている。(わたしは通信教育なので家に居る)。
 報告を待つ。

 13時。
 友人Cからレポートと称したメールが届く。

 お昼休みに出した。いかにも遺書(?)という感じで憂いを含んだ表情を作って受付に持っていき、受付のおねーさんに封筒を渡す。
 一瞬顔をしかめられたあと、何事もなかったかのように重さを量り「160円です」と言われる。郵便局員は結構精神力がいるのだなぁと思った。
 小学生の感想文のような締め括りですが、これが第一報。

 16時
 友人Aより電話。

 学校の帰りに出したが、顔を伏せたままで
『では、送っておきます・・・有難う御座いました』
 と言われただけだった。・・・
 段々と暗いトーンになる友人A。

 17時
 家に友人Eが訪ねてくる。(Eには実験として日頃わたしが使っている郵便局から出してもらった)

 凄い顔引き攣ってたよ。
 あの人・・・みたいな感じでざわめきが起こった
 よく荷物出しに行く郵便局なので・・・・・・・とても、恥ずかしいΣ*′Д`*;;
 Eは同じ団地に住む人間で、E本人もその郵便局によく行く。
 よって隣近所に郵便で遺書を出すのは不自然なのだが・・・反応を面白くする為にもあえてEを使用。

 18時
 友人Bよりメール。

 落ち込んだ表情で出しにいったが、眩しいスマイルで『またのご利用をお待ちしております』と力強く言われた
 意外にも精神力の高い行動。恐るべくは郵便局員である。

 18時半  最後に友人Dより電話。

 重さ量るときに裏向けちゃったんだけど、局員のおばさんの肩が震えてた。笑いを堪えてたんだと思う。
 なんだかなぁ・・・(トーンダウン)

 と、出す側はあまり問題にならなかったようだ。
 問題は受け取り側である。
 受け取りはわたしの誕生日翌々日でもある15日に行う事に決定、受け取りに行くときは郵便局に全員バラバラに入り待機。わたしが受け取る。
 (※なにか起こった場合は全員突入で謝る)

 なんか腰の低い作戦が完成。
 誕生日翌々日にしたのは、受け取り時の証明書に誕生日が書いてあるのでそれもインパクトかと思っての事である。(当日、翌日は惜しくも日・祭だった)


 10月15日15時
 駅前に全員集合。

友人E 「どうせなら届いてるか確認して貰おうよ」

 要らん事を言う奴である。
 が、それも実験と思い電話をする。(受話音量を最大まであげて周囲に聞こえるようにした)

わたし 「もしもし、○○○○郵便局様ですか?私○○○○と申しますが、そちらに局留めをお願いした郵便物が届いておりませんでしょうか?」
局員のおにーさん 「少々お待ち下さい」(ごそごそ音)
局員のおにーさん 「もしもし・・・・・・5通・・・こちらに届いております」(間は空くが元気に)
わたし 「あ、そうですか、それでは受け取りに参りますので」
局員のおにーさん 「はい、宜しくお願いします(切)」
全員 「・・・・・・・・・・」

 全員がなにかを覚悟している模様。思わず十字を切る。
 でも悪ふざけするからにはポジティブにとやたら盛り上がりながらチャリで郵便局まで行く。

 15時15分
 いよいよ時が来た・・・と新年を迎えるような晴れやかな気持ちで断頭台へとのぼる。
 ・・・、郵便局のドアが開く。一人ずつ局内へ。
 その時の心境は、

う、うぐぅ・・・
 としか表せない。
 5人分の心配そうな視線を一身に受けつつ最後に突入し、深呼吸をして郵便物の受付に行く。

わたし 「あの・・・局留めの郵便物を取りに伺いました」
局員のおねーさん 「お名前と証明になるものを・・・」(にこやか)
わたし 「○○○○です(証明書を出す)」
おねーさん 「あ、先程お電話頂いた方ですね?」(にこやか)

 情報は知れ渡っていた模様。
 ・・・・・・恐るべし、郵便局員。

わたし 「・・・ハイ・・・」
おねーさん 「少々お待ち下さい。
 ○○さーん、先程の方がお見えに・・・」(元気に)

 心境、『うぐぅ』より
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!
 へと変化。
 ポケットの中で携帯を握り締める。
 そこへ局員のお兄さんがにこやかに表れる。どうやらさっきのお兄さん。

局員のおにーさん 「○○さんですね、こちら5通届いております!」(元気に)
わたし 「(平然を装い)有難う御座います」
局員のおにーさん 「(にこやかに)罰ゲームですか?
全員 「「「「「!!」」」」」

・・・・・・・・・・・・・○○○○郵便局の皆様、どうもすいませんでした(涙)

完敗です。


●今回かかった費用
 およそ1500円
内送料:800円(一通200円の計算だったのだが160円?)

●精神的ダメージ
小心者には危険レベル


管理者の意見,感想

 プロには勝てん‥‥。
 でもまぁ、遺書書くことはちょっと考えるけどねぇ。
 65歳になったら遺書を書くのは義務だし。
お  ♪あーあー、あああああーあー‥‥

by 神楽坂博


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