レポート提出日 | : | 2002年8月30日 |
実験日 | : | 2002年7月 |
レポート作成者 | : | でぶ胡瓜 |
2002年7月のある日、秋葉原の電気街をぶらついていたら、ある店で『圏外くん』なる商品をみつけた。
パッケージの説明によれば、この商品は「スイッチをオンにすると妨害電波を発信して半径2〜3メートル以内の携帯電話(PHS含)を、その名の通り圏外にしてしまう」と言うものだった。
「(へー、こんな商品があるんだなぁ)」
そんな時、ふとこのサイトを思い出した。
”圏外くん” は型番CX-100といい、ぱっと見はライターのような形をしている。単4電池2個使用
ターゲットは 、”携帯電話の利用はご遠慮ください”や”禁止します”となっているところで堂々と携帯電話を使っている人。
但し、話の内容が深刻な場合(人の命に関わるものや恋人と別れるかどうかの瀬戸際など)は除外。
話の内容が聞き取れない場合は、深刻な顔をしているかで判断。
池上線の真ん中の車両にしばらく乗っていると、OL風の女性が携帯電話を使い始めた。
「(この車両は携帯電話は禁止だぜ)」などと思いつつ圏外くんの電源をオンにする。
小声で話していたので内容はよく聞き取れなかったが、よく笑っていたので深刻な話ではない。
オンにした後、会話の中にやたらと「もしもし」が増えた。どうやら妨害電波が効いているようだ。
が、カットするにはいたらなかった。
しばらくすると「今ちょっと電波よくないからまた後でかけなおすね」と言って電話を切った。
不自然にならないように近づいて圏外くんをオンにする。
すると一発でカットされたのか会話がピタッと止まった。あたりは一瞬シーンとなる。
ホッとしたのもつかの間、なんとかけ直そうとしている。
「(こりゃたまらん)」と思い圏外くんの電源を入れっぱなしにしておくと、あきらめたのか携帯電話をポケットにしまいこんだ。
さっそく圏外くんをオンにすると、すぐカットされたようだった。
男性は「切れちゃったよ・・・。」と言いながらかけ直そうとすると、妻のほうが「別に今電話しなくたっていいじゃないの、もうすぐ降りるんだから」と言っていた。
相手は同僚の運転手らしく、タクシー運転手特有の隠語を使っていたのでよくわからなかったが、「乗務が終わったら一杯やろう」と言った類の話だったようだ(そんな話は空車のときにしろよなぁ)。
早速圏外くんをオンにすると、一発でカットされた。
圏外くんの電源を切り忘れたと言うことは、、妨害電波がずーっと発信されているわけである。(当たり前です)
妨害電波がずーっと発信されていると言うことは、自分の携帯もずーっと圏外になるわけである。(当たり前です)
圏外になっていると言うことは、当然電話もかかってこないわけである。
そんなことも知らずに、叔父叔母といろいろと話をした後家に帰ると、壮絶な修羅場が待ちかまえていた。
妻(フィリッピーナ)が鬼(が見ても怖がってしまう)ような形相をしているのである。
「アナタ、ドウシテ携帯ニ電話シテモデナイ!?
ドコデナニシテタノ!?、女ト浮気シテタノ!?」
と怒鳴られる。
電話がつながらなかった間、他の女性と「情事」をしているとでも思い込んだらしい(勿論そんなことはしていない、第一僕がそんなにもてるわけがない)。
フィリピン人女性は夫の浮気にとてつもない拒絶反応をする人が多いらしく、僕の妻も例外ではなかった。
妻は相当頭に血が昇っていて、僕の話を全く聞こうとせず機関銃のごとく怒鳴る。
そこで仕方なく、叔父と叔母に電話で証言をしてもらうと、妻も納得したようだった。
ちなみに、妻からの留守番電話のメッセージが6件も録音されていた。
この『圏外くん』、よく店で見るし、買おうかな〜とは思うけど、結局買ってない。
by 神楽坂博
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