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投稿実験レポートNo.211-6
UFOを目撃した南の島の人はどのような反応を示すのか?



投稿文章

●はじめに
 僕の友人にUさんという人がいる。
 僕同様、この南の島の奥地を飛び歩くように働いているのだが、僕には彼を形容する適切な言葉は見当たらない。
 一つ一つあげるなら・・・。
  • 度量が広い
  • 少年の瞳を持つ
  • 日本人離れした発想力と行動力
  • そして・・・変人・・・いや、怪男児
 と言った所だろうか・・・。

 今回の実験は、そのUさんが仕事で訪れた奥地の離島付近での出来事である。
 彼は、決して嘘をついて自分を飾るような小さな男ではないので、今回の話も100%真実であることは間違いないと思われる。


●必要なもの
  • Uさん
  • 現地の愛すべき人達
  • UFOひとつ


●シチュエーション
 Uさんは、いつも、ほとんど観光客が足を踏み入れたことの無いような、遠い離島に仕事で足を運ぶ。
 今回も、そこへ向かう小船の中で、現地の人たちとドンチャン騒ぎを繰り返し、現地人はみんなひっくり返って眠ってしまっていました。
 彼は以前の仕事で、みんなが船内でドンチャン騒ぎをしすぎ、誰も見張りに立っていなかったため船が暗礁に激突し、マジ沈没そうになった経験がまだ頭の隅に残っていたためか、一人起きて、どこまでも続く海と空を眺めていました。
 その日はほとんど雲ひとつないきれいな夜だった様で、Uさんは日本ではけして見られない満天の星を見上げていました。

 と、そのとき異変が起こったのです・・・


●未確認飛行物体出現
 Uさんは、その美しい夜空の中に、なんだかおかしな動きをするものを見つけました。
 「それ」はどんな飛行機や人工衛星でも成し得ない、規則的な空中運動を繰り返しながら発光していたといいます・・・。
 大抵の事には動じないUさんも、これには大興奮です。しばらく見つめ続けていました。が・・・ふと我に帰ってこう思いました。
「あ・・・俺がこれを見たって後で言ったって、ひょっとして誰も信じてくれないんじゃないだろうか?って言うか、人工衛星だって知らない現地人にどうやってUFOを説明すりゃいいんだ?
 ・・・そうだ、証人を作っておこう!
 こう思ったTさんは、はた迷惑にも隣で気持ちよくイビキをかいている現地人の一人を、
「オイ!起きろよ、UFOだよ!飛んでるよ、オイ!!」
 とたたき起こしました。
 現地の人は当然わけがわからない。何でこの日本人は夜中に突然騒ぎ出したんだ・・・といったところです。
 しかし、示されるままに空を見上げて、唖然・・・。しばらく口を空けたまま、じーっと見ていた。
 そして、ポツリとこう言いました。
「おい。U・・・・・あれ・・・・・・なに・・・?」
 もちろんUさんにも分かる訳が無いのだが、こちらの現地の人は遠い文明の国からきた日本人なら何でも知っていると思っているところがあるようです。
 この時も、生まれてはじめてみたUFOと言う物も、ひょっとしたらこの国の車の90パーセントを占める中古車のように、Made in Japanだと思ったのかもしれません。
 しかし、Uさんもなんと説明していいのかまったくわからない。とにかく、「UFOだよ、UFO!」と半ばアホのように繰り返すしかありませんでした。
 後で聞くところによると、UさんはUFOが何の略であったのかがとっさには出てこなかったそうです。


●宇宙言語
 しかし、ここからがUさんのとんでもない所です。
 Uさんは、自分だってはじめて見たUFOについて現地人にとくとくと説明し始めたのである。

「あれはナ、遠い宇宙の果てから俺たちと仲間になるために飛んできてくれた宇宙人さんの乗り物なんだよ・・・。」

 目の前でふわふわ飛んでいるUFOを前に、こんな大槻教授も大激怒しそうなことを得意げに話せるUさん・・・さすが只者ではありません。
 しかし、まだココまでは良かった。
 Uさんはとうとう調子に乗って一般人の思考の枠の外へ独走態勢で突き進んで行きます・・・

「オイ!知ってるか。
 こんな時は宇宙語スペースランゲージで挨拶をしないと、宇宙際問題になって大変なことになるんだぞ!
 現地の人、びっくり。

「はやく!U、教えてくれ!なんて言うんだ!なんて挨拶するんだ!?」
「声の限りに叫ぶんだ!『KONYANYA−CHIWA!!(こにゃにゃちわ)と!!!!」

 ・・・それって、まさか・・・『♪たりらりら〜んのこにゃにゃちわ〜』じゃないよね・・・。
 はい、間違いありません・・・彼の頭の中からとっさに出てきた挨拶は「天才バカボン」の挨拶だったのです・・・。

 しかしそんなことは現地の人にはわかりません。
 彼は宇宙戦争を回避する地球人の代表として声を限りに叫び続けます。

「KONYANYA−CHIWA!!・・・KONYANYA−CHIWA!!」
「こにゃにゃちわ!!!・・・こにゃにゃちわ!!!」
「KONYANYA−CHIWA!!・・・KONYANYA−CHIWA!!」
「こにゃにゃちわ!!!・・・こにゃにゃちわ!!!」
「KONYANYA−CHIWA!!・・・KONYANYA−CHIWA!!」
「こにゃにゃちわ!!!・・・こにゃにゃちわ!!!」

 何なんでしょう・・・この光景は・・・
 美しい空の下を走るボートの上で、二人の大男が声を限りに叫んでいる。
 言ってるセリフはバカボンのパパです。
 しかし、当のUFOは、地球人のあまりのアホさ加減に恐れをなしたのか消えてしまいました。


●その後・・・
 やがて、UFOが消え去った後の星空を呆然と眺めていたその現地の彼と、騒ぎを聞きつけて起き出した他の人達にUさんはとどめの爆弾を見舞います。

「オイ!これから大切なことを教えてやるからよく聞くんだ・・・。」

 現地の彼は、もう宇宙語スペースランゲージも話せる日本人のいう事を一言も洩らさぬように聞き入ります。

「やつらはナ、ああ見えて(どうなんだ?)怒りっぽいんだ。そしてたまにやって来ては牛のキン○マをくりぬいて殺してしまうんだ。
 気をつけろ!。」

 キャトルミューテーションの事を言いたい様なのですが、現地人にとっては牛は大切な財産です。シャレになってません。
 もちろんド肝抜かれます。

原1 「なに?。じゃぁ、村の牛たちが危ない!」
原2 「帰って村長に報告するよ。U!!。大切な情報ありがとう・・・。」

 いつの間にか、Uさん、村の危機を救った英雄になってます。


●結果
  • 現地の人はUFOをしらない。
  • 現地の人はとても素直で信じやすく、だまされやすい。
  • 人としてこんな事はしちゃいけない・・・。

 今でも、その奥地の村では、夜な夜な村人たちは宇宙戦争を防ぐため、宇宙人から牛たちを守るため、空に向かって。

「こにゃにゃちわ!!」
「こにゃにゃちわ!!」
と叫び続けていることだろう。


管理者の意見,感想

 宇宙語スペースランゲージかどうかはともかく、異端の地にやってきた者に対して挨拶を持って接するってのは間違ってない‥‥ような気はする。

by 神楽坂博


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