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投稿実験レポートNo.154
無謀な挑戦シリーズ1:牛乳ダイエット?




投稿文章

●背景
 4月にアメリカに来てから、環境からのストレスとアメリカンフードにやられて、推定5キロ痩せたかわいそうな僕
 最近食生活に慣れてしまって平気で食うこと食うこと。
 特に、中華料理がアメリカ料理より体に合うことがわかり、先日も昼食に小山ほどある酢豚定食を食べ、これで夕食は抜きにしないと、と思っていながらも夕食にC定食(○来:知るひとぞ知る札幌の中華料理屋)をほうふつとさせるホイコーロー定食(ビールつき)を食べてしまった。
このままでは、日本に帰るときは小錦だ!
 よって、かねてから考えていた牛乳の摂取を主体とするダイエットをはじめることにした。


●材料
  • 牛乳(近くの薬屋で売っているものが非常においしい)
  • トマトジュース、あるいは野菜ジュース
  • コーヒー


●方法
  1. 期間中、固形物は食べない。牛乳だけならいくら飲んでもいい。
  2. 牛乳は、噛んで飲む(笑)
  3. 野菜補給のため、トマトジュースも飲んでいい。
  4. 唯一の楽しみの、朝のコーヒーは飲んでいい。(ただし、砂糖抜き)
  5. 体調が本格的に悪くなったらやめる(笑)


●実験

〜1日目〜

 いよいよ今日からである。
 学校に着き、早速牛乳500mLを摂取。
 ここで早くも失敗に気づく。牛乳が意外と高い
 500mL入りが約1.5ドル(195円)もする。
 牛乳ばかり飲んでいるのに、普段と同じくらい食費がかかるのはばかばかしい。
 まあいいや。朝食の牛乳で、おなかはチャポンチャポンになってしまった。
 一度に飲める量が限られているので、配分を考えて飲まないと生きていくのに必要なエネルギーも摂れない

 昼食は軽めにトマトジュース
 実は、このダイエットってすごくいい方法なんじゃないの?、ぜんぜんおなかすかないしね。
 おやつにまた牛乳を飲む。
 牛乳とトマトジュースで6ドル(780円)アホ?

 学校の食堂でかなり豪華に食べても(鳥の半身定食)6ドル行かないことを考えるとかなり経済的に損なような気もする。
 でも、日本で朝刊に挟まっているダイエット食品や栄養補助食品は下手をすると印鑑や幸運の財布を買うより高いので、それを考えると安いものかもしれない。
 ちなみに僕は、ダイエット法、、幸せになる方法、楽してお金がたまる方法は、すべて新興宗教の一種だと思っている。
 その心は、信ずるものは救われて、信じないものには効果がない

 ともあれ、家で飲む分の牛乳をガロンパックで買って帰った。
 これなら3.7リットルで5ドル(650円)である。お買い得。
 ただし、牛乳をお弁当として持っていくのはいやなので、結局学校で飲む分は買わなければいけない。

 夕食として飲んだトマトジュースと牛乳を消化するのに胃が必死で、まったく空腹感を感じずに就寝できた。

摂取カロリー1100カロリー
(牛乳1.5L、トマトジュース500ml)
消費カロリー2000カロリー


〜2日目〜

 昨日は900カロリー余分に消費したので、単純計算して900カロリー分やせたことになる。
 (1日に摂取カロリーと消費カロリーの差が1000カロリーあると、貧血などを起こす可能性があり体に悪いらしい)

 脂肪は1グラム9カロリーと家庭科で習ったので、1日100グラムである。
 毎日これを続けると1ヶ月で3キロである。
 じゃあ1ヶ月に8キロ、とか言っているダイエット法はどんなものなのだろうか?

 そろそろ過剰だったエネルギーが切れてきたらしく、固形物が食べたくなってくる。
 いつもは気づかないが、嗅覚が発達してきたようだ。
 中華街を通っただけで、チャーハンの匂いが僕を誘う。

 ともあれ、家で飲む分の牛乳をガロンパックで買って帰った。
 これなら3.7リットルで5ドル(650円)である。お買い得
 ただし、牛乳をお弁当として持っていくのはいやなので、結局学校で飲む分は買わなければいけない。

 夕食として飲んだトマトジュースと牛乳を消化するのに胃が必死で、まったく空腹感を感じずに就寝できた。

摂取カロリー1100カロリー
(牛乳1.5L、トマトジュース500ml)
消費カロリー2000カロリー


〜3日目〜

 朝起きてみると、早くもおなかがへこんでいる。
 これではダメだと、がんばって牛乳を飲む。
 おかげで、自転車で登る坂がつらい。

 昼食時、研究所で「機械類のことなら何でも聞いてくれ」というおばさんがいつものように大量の野菜サラダをおいしそうに食べているのを見た。
 彼女はベジタリアン<で、当然野菜しか食べないのだが、普段の彼女を見ていると草食獣にも凶暴なものがいるということを改めて認識してしまう。

 正常な動物は、生きていくのに十分な量食べると満腹中枢が刺激されて食べるのをやめるから肥満は起こらないはずなのに、人間に肥満が多いのは、人間の食べるものがおいしすぎるからだと思う。
 本能レベルでは満足しているのに、おいしいものはついつい食べ過ぎたり、食べた時の喜びを想像することによって、ついレストランに走ってしまうのであろう。
 もし、ドッグフードのように「人間フード」というたった1種類の完全栄養食しか世の中になかったら、きっと人間の肥満は激減するだろうなぁ。
 特にそれがトマトジュースと牛乳をミックスした味だったら

摂取カロリー1100カロリー
(牛乳1.5L、トマトジュース500ml)
消費カロリー2000カロリー


〜4日目〜

 固形物をまったく食べていないとは思えないほど体調は良好である。
 ついでに体が軽い上に、普段からは考えられないほどカルシウムをとっているせいか、体がはずむ。
 ただし、論文を読んでも中身が頭に入らなくなった。
 ついさっきやろうと思っていたことを忘れてしまう。

 牛乳とトマトジュースを飲むと、一見栄養は完全なように思えるが、絶対的に炭水化物が足りないことに気づく。
 頭の調子が悪いのは脳の栄養になる糖分が足りないせいなのであろうか。
 適当量のオレンジジュースを飲むことによってこの問題は克服できる可能性がある。
 もっとも、頭が働かないのはもともと悪いせいなのを否定できない。
 そして、あっさり禁を破ってしまった
 $20で死ぬまで飲める店、「Wishing Well」に行き、ビールとウイスキーを飲んでしまった
 グリコーゲンのなくなった肝臓にさらに負荷を与え、そこに飢餓状態で遊離した脂肪酸がおそいかかる。
 これが肝臓に蓄えられる。
 これではまずいと思い、ピーナッツを3袋も食べてしまった

摂取カロリー1400カロリー
(牛乳1L、トマトジュース350ml、ビール350ml、ピーナッツ数十グラム、ウイスキー数十ml)
消費カロリー2000カロリー


〜5日目〜

 突然大学時代の会ったことない先輩からお声がかかり、週末と言うこともあって夕食をご一緒してしまった
 さすがに居酒屋で牛乳を注文するわけにも行かず、枝豆、揚げだし豆腐、ギョウザ、モツ煮込み、カリフォルニア巻き、ほうれん草のおしたし(すべてつまみ系)を食べながら、先輩が寝込むまで好きなものを好きなだけ飲んでしまった。
 むちゃくちゃおいしかった
 こうして、あっけなく牛乳ダイエットは終わってしまった‥‥。

摂取カロリー無限!!


●結論
 今回の実験は、僕のダイエット方法が有効であるかどうかを検証するのに十分なものであったと考えられる。
 結論として、この方法はいくつかのポイントから非常に有効である。
  1. 牛乳を飲むと気分が落ち着くので、空腹になってもいらいら感がない。
  2. 牛乳は、(一応)完全食(のはず)。トマトジュースで野菜を取れば、まったく健康上問題なし!(ほんとかな)
  3. 固形物を食べないので、胃が縮まって、小食になる(のではないか?)
  4. 基本的に、牛乳好き。
 実際に、この期間中、体の調子も悪くなかったし、食事制限をしているといういらいら感がまったくなかった。
 問題点として、費用が思ったよりかかる、遊びに行けなくなる(飲めないから)といったことがあげられるが、たとえばディナーに出かけて千数百カロリーを摂取する代わりに、週に数回でも夕食を牛乳の一気のみで済ませれば
ずいぶんとダイエット効果があるのではないかと思われる。
(でも、まねしないでね。)
一番の問題として、4日目に糖分不足から来る脳の働きの低下が認められたが、
これについては次回の課題とさせていただきます。
(学会発表での最も困った逃げ方)


管理者の意見,感想

 実験者は『このダイエット方法は非常に有効である』と力説してるけど‥‥、かなり疑問
 なぜなら、ダイエットの目的は痩せる(体重を落とす)こと。実験の結論で、どのくらい体重が落ちたのかが全く触れられていないから。
 目的達成度が出てない以上、有効かどうかを判断するのは無理があるぞ〜。

 ‥‥って、つられてそれらしいことを書いたけど、本来そーゆーHPじゃないしね、ここ。
 要は、楽しかったらいーのよ〜!!
 

by 神楽坂博


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