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投稿実験レポートNo.073
不良から間接逆カツアゲ!




投稿文章

 僕は高校2年の県立高校に通う学生です。
 この実験をしたのは去年の9月頃。
 内容は

『自分がカツアゲされて、そのカツアゲされた金額を水増しして犯人が逮捕されたときに請求できるか?』
というものです。


 カツアゲされる場所に選んだのは、僕がいつも利用している駅の近くにあるデパートに面した駐輪場の2階です。
 そこは、夕方になるとヤンキー共が、そして夜になると暴走族がたむろするトンデモナイ場所です。

 格好はできるだけ真面目に(カツアゲしやすそうに)見せるため、髪は真っ黒、ズボンも中学の時のピッチリしたのを着用しました。
 そして、財布には常に2千円入れていれておきました。

 そしてついにその実験を開始しました。
 僕はいつも帰る時間は4時5時くらいですが、その日から6時7時に帰ることにしました。


―――――駐輪場―――――

 そんな日々が一週間とちょっとすぎたある日、いつものように駐輪場にいくと、頭の悪そうな某アホ私立高校の制服を着た不良生徒が3人と一人私服の男がいて、こっちを睨んでいました。
 その時駐輪場の2階には他に誰もいませんでした。
 そして僕が不安と期待でドキドキしながら自転車の鍵を外していると、そのうちの一人のロンゲの不良がこちらに近づいてきて、

「財布みせて」
 と、ちょっとドスを効かせて言ってきました。
(きたきた!落ち着けよ>(¬_¬;)q(`皿´)
と思いながら、財布をすぐ渡すのもどうかな・・と悩んでいると、他の3人がなにやら武器らしきもの(バタフライナイフをカチャカチャ)をチラつかせはじめました。
 僕に言い寄ってきているロンゲも、僕の目の前に握り拳をつくって言いました。
「殴られてぇか?」(¬_¬;)o(゚д゚`)あ?
 と僕の腕をつかみ、さらにドスを効かせて言ってきました。
 僕はそろそろ潮時だと思い、2千円の入った財布をそのロンゲに渡しました。
 ロンゲはまず財布の札入れをみて、
「これだけ?」(¬_¬;)ーo(゚д゚`)
と、ちょっと不満そうに2千円を抜き取りポケットにねじ込むと、今度は小銭入れの部分も見て、1円5円しかないのを確認してその財布を僕に返し、
「行け!」(´゚д゚)σ  ε=ε=( ;ー_ー)
と命令してきました。
 僕はそのまま自転車を引いてそこを後にしました。
 (みてろよ)


―コンビニ前の電話ボックス―

 そこから僕は自転車に乗って、近くのコンビニの前にある電話BOXまで走らせ警察に通報しました。(カツアゲされてからこの間2分)

 するとそこでしばらく待つように言われ、5〜6分待っていると警察のパトカーがサイレンを鳴らさずに(エライ)やってきて、一人の警官が僕に以下

警官「○○君?」
僕「はい、そうです。」
警官「恐喝されたの?どこで?」
僕「○○デパートの前にある駐輪場の2階です。」
警官、無線でどこかと連絡・・・(保護したとかなんとか・・言ってた)少しして
警官「それじゃ現場に行こうか。」
 僕と警官、現場にパトカーで向かう


―――――駐輪場―――――

 そして駐輪場の近くに行くと他にもパトカーが来ていてその人たちとも合流。僕、警官ABCで現場に向かう。
 もうあたりはすっかり暗くなっている・・・

 再び駐輪場2階にいってみるとすでに不良4人はおらず、そこで警官達にカツアゲされた時の状況と犯人の特徴を簡単に説明させられる・・・
 自転車を取りに来た会社員や女子高生にジロジロ見られてちょっと恥ずかしい・・

 そしてついにアノ質問をされた。
警官「それでいくらとられました?
僕 「(来た!)2万円です!
 自分としてはよどみなく答えたつもりだ・・
 言ってしまった・・本当は2千円なのに・・
 しばらくすると警官の無線に連絡が入り、駅で容疑者らしき人間を捕まえたと連絡が入った。
 僕らは歩いた方が早い現場に、再びパトカーの後部座席に乗り向かった。


―――駅前のバスプール―――

 そして駅につくと、警官2人に両腕をしっかり固められた、僕から直接財布を奪ったロンゲが捕まっていた。
 (ザマミロ)と思っていると、運転していた警官が、

警官「じゃ確認とります・・・アイツに取られた?」
と聞いてきた。
 僕がちょっとためらっていると、
警官「大丈夫だって!漫画みたいに仕返しなんかされないから。ちゃんと見て!」
僕 「いや・・別にそういうわけじゃ・・・・ええ、この人です。」
 警官再び無線で連絡・・。ロンゲ、パトカーに乗せられどこかへ行く。
 警官「じゃウチらも警察いくから。」


―――パトカーの車内――

警官「学校はどこ?」
僕 「××高校です。」
警官「へ〜ウチにもそこ出身者多いよ・・」
しばしの沈黙・・・数分後・・
僕 「学校に連絡とかっていくんですか?」
警官「君はなにも悪いことしてないんだから連絡はいかないよ。」
僕 「そうですか・・(これから悪いことするんだけどな)


―――――警察署―――――

 警察署に入り僕は2階の取調室らしき個室に案内された。6畳くらいあるだろうか・・。
 部屋の真ん中には大きな長机とパイプイスが5,6脚あった。
 僕は窓側のイスに座らされしばらく待つようにいわれる。よく見ると壁や机にたくさんの落書き・・
 そんなのを眺めながら待っていると、2分後、一人の警官が入ってくる。

警官「この中にまだ捕まってない3人はいる?」
 と言って4〜50枚の写真を僕の前に置き、また出ていった。
 悪そうなやつらがたくさん写っている、がそのなかにあの3人はいなかった。
 また待つこと3分、警官が入ってくる、
警官「いなかった?そう、じゃ事情聴取するね。」
 と言って学校の出席簿くらいの黒い帳簿をだして、その中に色々書き込むことを事細かく質問してきた。
 現場の細かい見取り図まで書いていた。そんな中でまた聞かれた。
警官「・・・で、被害金額は・・?
僕 「(うっ、またか・・・)2万円です。」
警官「2万円・・と、」
 そんな質問が延々2時間続いて、やっと終わり警官が部屋から出ていった。すると5分くらいするとまた警官が入ってきて、
警官「2万円取られたんだよね?
 と聞いてきた。
(うっ・・・きっとあのロンゲがゴネてんだろーな・・・でもカツアゲした奴の戯れ言だれが信じるか)
と思いつつ、
僕「そうです
 と警官の目をしっかり見据えて言った。
警官「そう。ごめんね〜もうちょっとで終わるから・・あっそれと親御さんにも連絡取ったよ。もうすぐ来ると思う・・」
 親に連絡とったのか〜?(そりゃ取るわな)

 それから30分後(どこがもうすぐじゃ)に親父が来て、警官に挨拶などして帰った。僕が帰るときもまだロンゲの取り調べは続いていた(っていうかロンゲの両親が来てたみたい)。
 帰るとき2万円くれるのかな〜と思っていたら、手続きがいろいろあるので後日渡すとのことだった。


――――1ヶ月後―――――

 午後7時頃メシを食べてるときに警察から電話がきて、その日のウチに警察に行き、書類にサインして2万円受けとった。

 つまり・・・

不良から間接逆カツアゲ実験成功!


●あとがき

 この実験を終わって思ったが、この実験成功の要因は
  • 綿密な計画
の2つだと思いました。

 『綿密な計画』とは、警官の前ではできる限りマジメで素直で気が弱そうに見せるようにしたことと。ウソをつくのは被害金額の一点にしぼったことです。
 つまり、信用を最大限えようとしたこと

 『運』とははじめに捕まったのがロンゲ一人だったことです。
 もし最初に全員つかまってしまい、皆が声をそろえて「取ったのは2千円だ」なんて言われたら面倒なことになっていたと思います。

 これ以降しばらく僕は、いつも降りる前の駅で降りてそこからチャリで帰る生活を送りました。
 見つかったら殺されかねないから。
 まぁ髪も元通り茶色に戻したし、ガクランもゆったりした元のを着用してるからバレないとは思うけど・・


管理者の意見,感想

 完璧です。
 ここまでやられたら、何にも書くことないです。
 ただまぁ、一応これは犯罪行為なので、読者さんは真似しないように。

by 神楽坂博


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